本日は、
病院で最も使用されている便秘薬
酸化マグネシウムを市販薬でご紹介させていただきます。
処方箋でもらう酸化マグネシウムは
マグミットや酸化マグネシウム
という名前のお薬です。
写真は酸化マグネシウム330mgです。
酸化マグネシウム
=マグミット、酸化マグネシウム、重質酸化マグネシウム
(錠剤:200mg、250mg、330mg、400mg、500mg、散剤0.33g、散剤0.55g)
...処方箋の名
=サンカマグネシウムE便秘錠(健栄製薬)、コーラックMg、ナチュラル便秘薬(ハピコム)
...市販薬の名
ということです。
マグネシウムは体の中にあるミネラルであり
硬度の高いお水にも含まれています。
エビアン、コントレックスがその例です。
そのためこのようなお水を飲むことで下痢になりやすくなります。
便秘薬の作用機序を大まかにお話ししますと
①体の中のお水を持ってきて便に水をくっつけることで出すお薬
②腸を動かすことで出すお薬
の2つがあります。
酸化マグネシウムは
①体の中の水を持ってきて便に水をくっつけることで出すお薬 です。
処方箋での便秘症に対しての薬剤の用法用量は
1日2g毎食後分3 または 就寝前分1
となっております。
処方箋でよくみる用法用量は
酸化マグネシウム330mg
を分2または分3で処方していただき
「便通により調節」とコメントに書いてあります。
この処方医によるコメントは酸化マグネシウムを服用していた患者さんが便が緩くなっても
飲み続けないためです。
市販薬の用法用量はすべて分1就寝前となっており、
成人では1回量990mgから1980mgになっています。
処方箋で処方される酸化マグネシウムの錠剤は最大でも500mgなので、
市販薬の1回量はとても多いこととなっております。
市販薬の製品情報にも少量からお飲みいただくようになっていますので、
成人の方も1錠330mgからお飲みいただくことをお勧めします。
ではこちらの市販薬3つをご紹介します。
・サンカマグネシウムE便秘錠(健栄製薬)
・コーラックMg(大正製薬)
・ナチュラル便秘薬(ハピコム)
年齢により用法用量が異なり、4歳以下のお子様は服用しないようお気をつけください。
・サンカマグネシウムE便秘錠(健栄製薬)
1錠333.3mg(6錠2000mg)の製剤です。
15歳以上 1回3-6錠 就寝前にお飲みください。
11-15歳未満 1回2-4錠 就寝前にお飲みください。
7-10歳未満 1回2-3錠 就寝前にお飲みください。
5-6歳未満 1回1-2錠 就寝前にお飲みください。
・コーラックMg(大正製薬)
1錠330mg(6錠1980mg)の製剤です。 処方箋のお薬と同じ量の錠剤ですね。
15歳以上 1回3-6錠 就寝前にお飲みください。
11-15歳未満 1回2-4錠 就寝前にお飲みください。
7-10歳未満 1回2-3錠 就寝前にお飲みください。
5-6歳未満 1回1-2錠 就寝前にお飲みください。
・ナチュラル便秘薬(ハピコム)
1錠333.3mg(6錠2000mg)の製剤です。
15歳以上 1回3-6錠 就寝前にお飲みください。
11-15歳未満 1回2-4錠 就寝前にお飲みください。
7-10歳未満 1回2-3錠 就寝前にお飲みください。
5-6歳未満 1回1-2錠 就寝前にお飲みください。
<酸化マグネシウムの使用を避ける患者さん>
・長く服用している患者
・腎臓が悪い方
・高齢者の方
マグネシウムは蓄積すると高マグネシウム血症を引き起こします。
マグネシウムは体に必要なミネラルですが摂りすぎると害になるんですね。
マグネシウムは腎臓から排泄されますが
高齢者の方のような腎臓が悪い方はマグネシウムを蓄積しやすいので
服用を避けてください。
また長期服用していても体に蓄積されやすくなるので
便が出ない時の頓服として使用するのが賢明かと思います。
<高マグネシウム血症の初期症状>
吐気、嘔吐、立ちくらみ、めまい、脈が速くなる、皮膚が赤くなる、
力が入りにくくなる、体がだるい、
傾眠(眠気でぼんやりする、うとうとする)
吐き気、嘔吐は特徴的な症状ですので注意してみるとよいでしょう。
これらを放っておくと
息苦しい、意識が朦朧とする、心停止
となりますので
早めの医療機関への受診を推奨します。
本日もご覧いただきありがとうございました。
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